J-GP3クラスの第2戦目が栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。曇りの天気予報であったが朝から強い日射しが照りつける晴天となり午前10時45分の決勝レーススタート時点で気温26.9度、路面温度44度のコンディションであった。
決勝を前にサイティングラップで宇井陽一が転倒するがピットに戻りマシンを修復、スターティンググリッドに並ばせることができた。そして20周という長丁場のレースがスタート! ホールショットは予選3番手の古市右京が奪い、三原壮紫、栗原佳祐と続き、ポールポジションの國峰啄磨は4番手で1コーナーに進入する。3コーナーで國峰が三原、栗原をかわして2番手浮上、栗原が三原のインをつくが立ち上がりで膨らんでしまい、水野涼にもかわされ5番手に後退する。続く5コーナーでは國峰が古市をかわしてトップに浮上、S字コーナー進入で三原が古市をパスするなどオープニングラップから激しい順位の変動が起こる。オープニングラップは國峰が制し、古市がホームストレートで三原をかわして2番手、4番手に水野、5番手に栗原、以下、徳留真紀、真崎一輝、関野海斗、渋田晨央、宇井陽一と続く。
水野は2周目の3コーナーで三原を、5コーナーで古市をかわして一気に2番手に浮上し、國峰の背後に迫って行く。ここから國峰と水野が抜け出し一騎打ちのトップ争いを展開。3番手争いは栗原、真崎、古市、徳留、三原の5台の集団となる。
6周目にはトップ2台とセカンドグループの5台の差は2秒5に広がり、後方を走っていた宇井がS字コーナーで転倒リタイアとなる。その後も先頭グループとセカンドグループの差は広がり、レース折り返しの10周目には7秒にまで広がる。セカンドグループが近づいてきたら國峰をかわそうと思っていた水野はセカンドグループとの差が開くのをみて背後から様子を伺う作戦に切り替えた。
3番手争いは、真崎、栗原、徳留、古市の若手とベテランによる激しい争いが展開される。4ワイドで第5コーナーに進入、ダウンヒルストレートを駆け下り90度コーナーへのブレーキング勝負などJ-GP3クラスならではの接近戦を展開。見応えのあるバトルとなる。
セカンドグループから遅れた三原は、後続に飲み込まれ、菊池寛幸、ゲリー・サリム、岡崎静夏、船田俊希、太田虎之進、山本恭裕、高杉奈緒子による7番手争いが展開されていた。
トップ争いは12周目に水野がダウンヒルストレートで國峰をかわせば、ホームストレートで國峰がトップを奪い返すなど、その後もテールtoノーズの激しいバトルが続いて行く。16周目、國峰は2分01秒585のファステストラップをたたき出すと、水野も2分01秒645の自己ベストを記録し意地を見せる。しかし18周目、V字コーナーでトップを走っていた國峰がまさかの転倒、そのままリタイアとなり決着がついた。水野は、そのままトップでチェッカーを受け今季初優勝。17歳の誕生日に全日本2勝目を自らプレゼントした。
國峰が転倒し、2位表彰台争いとなったセカンドグループは、僅か0.5秒の中に4台が入る接近戦のまま徳留、真崎、栗原、古市の順番でファイナルラップに入って行く。5コーナーで栗原がイン側にラインを変えて一気に徳留と真崎をパスするも、真崎がS字コーナー進入で栗原を抜き返す。しかし、すかさずV字コーナー進入で栗原がインを突き真崎をパス、そのままダウンヒルストレートを駆け降り、2位でチェッカーを受ける。3位には真崎、4位に古市、5位に徳留と続いた。以下、6位菊池、7位ゲリー 、8位三原、9位太田、10位船田の上位10 位となった。 |