10月も中旬を迎えたが第4戦ツインリンクもてぎのレースウイークは、例年以上に気温が低いコンディションとなっていた。事前テストがなかったこともあり、木曜から特別スポーツ走行が設けられ、通常のレースウイークよりも1日多いスケジュールとなっていた。木曜、金曜とドライコンディションだったが、土曜は、天気予報通り朝から冷たい雨に見舞われた。 公式予選では、ここまで負け無しの4連勝を記録している野左根航汰が最終アタックで、ただ一人1分58秒台に入れトップにつけると、セカンドラップタイムでもトップとなり3戦連続でダブルポールポジションを獲得した。ヤマハファクトリーに食い込む2番手につけたのは、清成龍一。3番手に今シーズン、まだチェッカーを受けていない中須賀克行がつけ、4番手に加賀山就臣、5番手に前田恵助、6番手に水野涼と続いた。 雨の降り続く中、ウエットコンディションでレース1がスタート。ポールポジションの野左根が好スタートを見せ、清成、中須賀と続くが、中須賀が2コーナーで清成の前に出て行き2番手に浮上。水野、岩田悟、秋吉耕佑、濱原颯道、加賀山と続くが、5コーナーで水野と秋吉が接触。両者とも転倒を喫してしまい、水野のマシンが炎上してしまう。このアクシデントで赤旗が提示され、レースは中断。周回数は2周減算の21周で再スタートが切られることになる。 2度目のスターティンググリッドに水野と秋吉も着くことができていたが、秋吉はウォーミングアップ走行でマシントラブルでストップ。水野もレース途中でピットに戻りリタイアとなってしまっていた。 そんな2人を尻目にレースは、野左根がリード。これを中須賀がピタリとマークし、ヤマハファクトリーの2台が3番手以下を引き離しトップ争いを繰り広げて行く。セカンドグループは、好スタートを見せた加賀山が3番手につけ、岩田、清成、前田恵助、濱原、亀井と続いていた。3周目には、岩田が加賀山を1コーナーでかわし3番手に浮上。清成も3コーナーで加賀山をかわし岩田の背後につけるとV字コーナーで岩田をパスして3番手に上がると、そのまま単独走行となって行く。 トップ争いは、野左根がペースを上げても、それに呼応するように中須賀もペースアップし逃さない。雨足は、レース終盤に向けて強くなってきていた。 後方では、11周目の5コーナーで岩田をインからかわした加賀山が4番手に浮上。ここからペースアップした加賀山は、マイナートラブルでペースの上がらない清成にみるみるうち追いついて行く。そして、そのテールを捕らえると15周目のヘアピンで清成をパスし3番手に浮上。 トップ争いの野左根と中須賀は、接近戦となり、レース終盤に最後のバトルが勃発するかと思われた。しかし、16周目の2コーナーで7番手を走っていた亀井雄大がハイドロプレーニングで転倒。コース上にマシンが残ってしまったため、この日2度目の赤旗が提示され、15周終了時でレースは成立となった。この結果、野左根が連勝記録を5に伸ばし、2位となった中須賀は、またもチェッカーフラッグを見ることができずにレースを終えている。3位には、加賀山が入り、久々の表彰台。4位に清成、5位に岩田、6位に濱原、7位に亀井、8位に渡辺一馬、9位に前田、10位に柳川明、11位に児玉勇太、12位に今野由寛、13位に関口太郎、14位に中冨伸一、15位に樋口耕太と続いた。 レース2はドライコンディションとなる予報となっているが、野左根と中須賀のヤマハファクトリーがレースをリードしそうだ。これに清成、水野、岩田、渡辺、加賀山、濱原、亀井、秋吉などが、表彰台の一角を狙う。水野、秋吉、亀井など、レース1で転倒を喫して影響がどれだけあるかが上位進出のカギになりそうだ。