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そんなことはありません。楽しむことを目的とした安全なモータサークルスポーツがたくさんあります!
本気で上位を目指す楽しみ方ももちろん王道です。
とにかくここで正しい情報を手に入れて、まずは体験をしてみませんか?
ロードレースとは?
ロードレースとは、アスファルト路面の閉鎖された周回路をバイクで走り、その速さを競う競技です。国内では50数年の歴史があります。直線や、左右のコーナーを含んだ距離の長いサーキットコースを使います。
ロードレースには大きく二つの競技の方法があります。

スプリントレース
進行方向に一列に並び、クラッチスタート(エンジンがかかった状態からのスタート)で競技を開始します。レース距離は130km以下で、規定の周回数をより速く走ることで勝敗を決めます。

耐久レース
ルマン式スタート(スタートの合図と同時にライダーがマシンに駆け寄りスタート)により競技が開始され、おおむね2時間以上の長時間を走るレースです。こちらは二人以上のライダーがチームを組み、規定時間内に走った周回数で勝敗を決めます。
前者がMotoGPや全日本選手権などに代表されるスプリントレースで、後者が鈴鹿8時間耐久レースのような耐久レースです。
レース車両
ロードレースで用いられる車両は、一般公道用に作られているものが多くあります。一般車両をベースとし、不要なもの(おもにライトやミラーなどの保安部品)を取り外し、各部にレーシングに適した変更を加えて作られるレース車両のことを、プロダクションレーサーといいます。
対して、初めからレースに出ることのみを目的として作られた車両は、純レーサーと呼ばれています。プロダクションレーサーとはずいぶん乗り味が違うといわれています。
現在国内で行われているレースのほとんどはプロダクションレースであり、全日本選手権をはじめとするMFJ公認クラスでは、純レーサーを使用したクラスはJ-GP3という4ストローク 250cc単気筒のマシンを用いたもののみになっています。
世界選手権
ロードレースで用いられる車両は、一般公道用に作られているものが多くあります。一般車両をベースとし、不要なもの(主にライトやミラーなどの保安部品)を取り外し、各部にレーシングに適した変更を加えて作られるレース車両のことを、プロダクションレーサーといいます。
対して、初めからレースに出ることのみを目的として作られた車両は、レース専用車といいます。それだけではなく、フレームやエンジンなどがセットになっておらず、それぞれのパーツメーカーが製作したパーツを組み合わせてオリジナルのレーサーを作るようなクラスもあります。プロダクションレーサーとはずいぶん乗り味が違うといわれています。
現在国内で行われているレースのほとんどは市販車を使用したプロダクションレースであり、全日本選手権をはじめとするMFJ公認クラスでは、レース専用車を使用するクラスはJ-GP3という4ストローク250cc単気筒のマシンを用いたもののみになっています。
FIMロードレース世界選手権(MotoGP)
レースのために生み出された純粋なレーサーを使用した、世界で最も速いロードレース。最高時速は350km/hを超え、毎年のようにコースレコードが更新されている。かつて、世界グランプリ(WGP)を称した時代には2ストロークマシンが活躍していたが、現在ではすべてのクラスが4ストロークマシンに変更されている。
FIMスーパーバイク世界選手権(WSBK)
一般公道を走る市販モーターサイクルをベースとしたマシンで争われる、いわゆる「プロダクションレース」の最高峰。誰もが手に入れられ、身近で見かけるマシンが限界を超えて争う姿は必見。
過去から現在に至るまで、数多くの日本人ライダーが世界選手権で活躍してきました。2000年4月に三重県鈴鹿市にある鈴鹿サーキットで行われた世界グランプリでは、表彰台に上った9人のライダーのうち、なんと8人が日本人選手だったほどです。
一番最初に世界の頂点に上り詰めた日本人ライダーは、片山敬済。1977年に350ccクラスで世界チャンピオンに輝きました。1993年には原田哲也が250ccクラスで、94年と98年には坂田和人が125ccクラスで、さらに95年、96年には青木治親が2年連続して125ccクラスを制しました。2001年には加藤大治郎が、2009年には青山博一が250ccクラスでチャンピオンを獲得しました。
世界チャンピオンに輝いた日本人たち
近年の日本人選手の活躍は目覚ましいものがあります。2024年にMoto2クラスにおいて小椋 藍選手が日本人15年ぶりとなる世界チャンピオンに輝きました。

日本人15年ぶりとなる世界チャンピオンに輝いた小椋 藍選手
今後も多くの日本人が世界選手権で活躍していくことでしょう。日本人が最高峰クラスでチャンピオンに輝くのも、そう遠くない話かもしれません。
全日本ロードレース選手権
全日本ロードレース選手権は、現在JSB1000、ST1000、ST600、J-GP3の4クラスを開催し、全国6ヶ所のサーキットを転戦しています。JSB1000クラスは、オートバイメーカーの世界トップ4といわれるホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキのお膝元であるために、長年各メーカーのファクトリーマシンが出場していました。一時期、ファクトリーマシンが姿を消してしまったこともありましたが、ここ数年、ヤマハは安定して2機を参戦させています。近年国内シェアを伸ばし戦闘力を上げてきているDUCATIやBMWなどの海外メーカーのマシンの参戦も増えてきております。
現在、アジアロードレース選手権やアジアタレントカップ、スーパーバイク世界選手権、MotoGP等の国際格式のレースと連携を強め、日本人ライダーが世界に挑戦しやすい環境を整えているさなかであります。国内最高峰の争いの場として、そして世界へ羽ばたこうとするライダーの登竜門として、より一層の盛り上がりを見せていくことは間違いないといえるでしょう。
地方選手権・承認レース
全日本選手権に出場するためには、各地に点在するサーキットが主催している「地方選手権」に参戦し、定められたポイントを得ることで得られる「国際ライセンス」を所持していることが条件となります。そのため、各サーキットで激しい争いが繰り広げられています。
地方選手権は、一般に認識されているよりも簡単に出場することができます。MFJの公認サーキットで走行ライセンスを取得し(または公認講習会を受講し)、MFJフレッシュマンライセンスを取るだけで参加条件はクリアです。
地方選手権では、現在公認クラスは5つあります。マシンはほぼすべてが4ストロークエンジンのマシンです。(J-GP3のみ2ストローク125ccマシンの使用が認められています。)
クラス名 | 主に使用される車両 |
---|---|
JP250 | 250cc 2気筒の市販車 |
J-GP3 | 250cc 単気筒のレース専用車 |
ST600 | 600cc 4気筒、675cc 3気筒の市販車 |
ST1000 | 1000cc 3・4気筒、1200cc 2気筒の市販車 |
JSB1000 | 1000cc3・4気筒、1200cc2気筒の市販車(改造範囲が広い) |
公認の5つのクラスのなかでも、近年市場で人気が高まっている市販の250ccマシンを使用したレースに特に注目が集まっています。全日本選手権に併催される「MFJカップ」でも開催されているJP250クラスや、昇格には関係のない承認クラスであるワンメイクレース:CBR250R/RR DreamCupなどがあります。車両価格も安く、改造範囲も狭いため、参戦コストが比較的低く抑えられるのが特徴です。趣味のスポーツとして誰でも気軽に楽しめるため、レースデビューのクラスとして最適というだけではなく、若手ライダーの登竜門としても非常に有意義なレースとなっております。
また、エンジョイライセンスがあれば参加できるイベントレース・ミニバイクレース・走行会・スクールなどが全国各地で数多く行われています。エンジョイクラスから非常にハイレベルなものまで多岐にわたりますので、自分に合った楽しみ方が見つかるはずです。
選手育成環境の整備
日本から世界で通用するライダーを排出するために、近年、様々なサポート・特別体制が作られています。
全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラスでは、国際ライセンスを持っていないながらも高いレベルの走行が可能な年少ライダーを対象に、各大会10名程度の「特別参加枠」を設定しています。早い段階でレベルの高いレースに参加することでの、モチベーションの向上・成長促進が見込まれるため、大変人気の制度となっております。
モトクロスとは?
モトクロスとは、モーターサイクルによるクロスカントリー、つまり未舗装の周回コースにてスピードを競う二輪レースです。モトクロスのコースは通常、丘陵などの不整地に設けられているので、起伏に富んだ自然の地形を生かした勾配や、ジャンプ台などの人工的セクションが勝負どころ、見どころとなります。
競技方法は、横一線のグリッドからスタートし、制限時間内に最も多く周回を重ね、最初にチェッカーを受けた者が勝者という、スピードとテクニックを競うモータースポーツです。競技時間はライセンス区分によって異なり、全日本選手権モトクロスにおけるトップレベル、国際A級の場合30分+1周で行われます。
全日本選手権・国際A級クラスでは30分+1周の決勝レースが1大会に2回行われるのが通例です。それぞれヒート1・ヒート2と呼ばれ、両ヒートの獲得ポイントの合計で、総合順位が決まります。また、各大会のポイント合計によって、年間シリーズチャンピオンを争います。
モトクロスの発祥地はヨーロッパ。今から50年以上前に始まった、野山を駆け巡るモーターサイクルのレースは、やがて世界各地へと普及し、アメリカ、南米、オセアニア、そして我が国でも盛んになりました。
レース車両
レースに用いられる車両はモトクロッサーと呼ばれる種類で、ナンバーを取得して公道を走ることができない競技専用車両です。不整地でスピードを競うため、サスペンションのストロークを長く取り、灯火類などを省いて徹底的に軽量化が追求されています。大きなトルク(一瞬で出力できる力)が求められるため、エンジンはすべて単気筒になっています。
世界選手権
モトクロス世界選手権(MXGP)は1957年に発足して以来、現在まで絶え間なく続いています。世界各国のトラックを転戦しながら、2019年現在、年間19戦が開催されています。かつては日本でも宮城県スポーツランドSUGOで開催されました。
モトクロスで世界を制した日本人はただ一人。1978年の世界選手権GP125クラスで、渡辺明選手がシリーズチャンピオンに輝きました。
近年、世界選手権やアメリカのAMAナショナル・スーパークロスなどでも活躍する、ハイレベルな日本人ライダーが増えてきています。毎年開催される「モトクロスオブネイションズ」にも日本代表チームが派遣され、世界の強豪と戦っています。
全日本選手権
1950年代に黎明期を迎えた日本では当初、より緩やかな地形を走るスクランブルレースとして行われていましたが、1961年にMFJが設立されると、1964年には第1回モトクロス日本グランプリが開催され、1967年よりシリーズ戦として全日本選手権が組まれるようになりました。
現在はMXGPを踏襲し、国際A級ではIA1(2st250cc, 4st450cc), IA2(2st125cc, 4st250cc)の2クラスが、国際B級では混走のIBOPENクラスが、そして女性が2st85ccまたは4st150ccのマシンで争うレディースクラスと、3部門・4クラスが設定されています。
2019年現在は全国6ヵ所のモトクロスコースで、年間8戦の熱い戦いが繰り広げられています。


モトクロスの見どころであるスタート直後やジャンプ
地方選手権・承認レース
全日本選手権に出場できるのは、限られたライセンス保有者のみ。そのライセンスを手にするためには、まずは各地方ごとに行われている地方選手権または県大会を戦い、ポイントランキングで上位に入り、ライセンス昇格する必要があります。
運転免許証を所持している方ならWeb申請にて国内B級ライセンスを取得できます。
ただし、乗った経験がない人は、まずコース内でのルールやマナーを学ぶことをおすすめします。全国で行われているMXスクールや試乗会などに参加して、経験を養ってからレースに参加しましょう。
現在、地方選手権は北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州の8地区で行われており、若手からベテランまでが激しい争いを繰り広げています。そこで取得したポイントは昇格ポイントランキングに反映されます。
また、各地方選手権シリーズに参戦するライダーたちの全国交流大会として「MFJモトクロス全国大会」が開催されています。エントリー時点で各地方選手権の上位にランクインしているライダーのみが出場を許されており、国内ライセンスでありながら高い実力を持つライダーたちが地区を超えて交流するため、よい刺激を得られる場として大変な好評を得ています。
この大会で優勝したライダーにはライセンス2階級特進の権利が与えられます。NBクラスからはIBクラスへ、NAクラスからはIAクラスへと、一気に全日本選手権への出場権利が手に入ってしまうのです。そのため、非常にハイレベルな争いが毎年繰り広げられています。


全国大会の様子
広がるモトクロスの輪
選手が用いる450cc、250ccといったモトクロッサーは、大人が跨がっても足が地面に届かないほど射角が大きいのですが、入門用やレクリエーション用に、85cc、65cc、50ccといった小柄な小排気量車も市販されています。
これらのミニモトクロッサーによるレースには、年齢や技能に応じたクラスが設定されており、各地で行われているキッズの大会では、両親と一緒にレースを楽しむ小中学生のモトクロスライダーが多く見受けられます。
また近年は、女性ライダーの参入も盛んになってきており、モトクロスが老若男女を問わないスポーツとして定着しつつあります。各地のローカルレースのみならず、全日本選手権にもレディースクラスが併催されるようになり、競技の裾野は徐々に広がっているようです。

レディースクラス表彰式

チャイルドクラス全国大会
トライアルとは?
ヨーロッパ、特にスペインやイギリスで人気のクロスカントリーモータースポーツのひとつが、トライアルです。速さを競うのではなく、技の正確性や人間とマシンの信頼性を問うというところに、ほかのカテゴリーとは一線を画す魅力を秘めています。
トライアル競技は、専用のオートバイを駆り、コース途中に設けられた採点区間(セクション)で、いかに減点されることなく走り抜けられるかを競い合います。早くゴールする必要はありませんが、設定時間を越えてしまうと、所定の減点を課せられることになります。減点が最も少ない、つまりはミスの最も少ないライダーが優勝となります。

ひとつのセクションには、ライダーの技量を問う障害物が設けられます。障害物には岩山や沢など自然の地形を活かしたものと、タイヤや木材など人工的に作り上げたものもあります。また、屋外だけではなく、スタジアムなどの屋内で行われることもあります。

自然の崖を使ったセクション

人工的に作られたセクション
レース車両
崖をのぼったり、時には大きくジャンプすることも珍しくないトライアル競技。そのため、マシンは極限までの軽量化がなされています。世界レベルのライダーが駆るマシンは、なんと重量約70kg程度。
これほど軽いマシンですから、タンクは必要最小限の容量で、座ることはないのでシートはなく、見る必要がないためメーターも省かれています。競技に必要のないものはすべて省かれているのです。また、専用タイヤはどんな路面でもグリップを得るため、非常に柔らかく、空気圧も低く設定されています。
世界選手権

2018 トライアル日本GP

藤波 貴久 選手
トライアル世界選手権(WTC)は、現在は年間8戦を世界中を周りながら開催されています。ここ日本でも毎年、ツインリンクもてぎにて開催されています。
世界選手権の日本人ライダーは、ただ一人。藤波 貴久選手です。
1996年からWTCに参戦開始し、2004年に日本人初のトライアル世界チャンピオンに輝きました。
2019年現在も衰えを見せることなく世界で戦い続ける藤波に注目が集まりますが、国内でハイレベルな戦いを繰り広げるスーパークラスの選手から世界への挑戦者が現れることにも期待が高まります。
全日本選手権
全日本選手権が始まったのは、国内メーカーがトライアルマシンの開発に力を入れ始めた1973年でした。もともとトライアルは、イギリスを発祥の地としていますが、世界選手権格式の大会が始まったのは1975年から。つまり全日本選手権トライアルは、世界選手権トライアルよりも長い歴史をもっているということになります。
現在の全日本選手権は、国際A級と国際B級、そして2016年から開催されているレディースクラスと、3クラスのライダーによって争われています。また、国際A級の中でも特に世界選手権に通じるクラスとして、国際A級スーパークラスが用意されているので、ひとつのセクションには最大で4つの異なったラインが用意されていることになります。各々のラインはゲートマーカーで指示されているので、観戦にあたっては、ゲートマーカーの位置の確認をすると、より興味深く観戦できることでしょう。
観戦の際は、ライダーがセクション(通常、10~12個のセクションを2周)を回っていくので、基本的に移動しながらの観戦となります。とはいえ観戦の仕方は人によってさまざまで、自分のペースで、まわったり、応援しているライダーについて回ったり、1~3ヶ所のセクションに腰を据えてみるなど、自分のスタイルを見つけることがトライアル観戦のポイントです。
また、各セクションは非常に難しく設定されるため、ライダーがセクションをじっくり下見して、自分の走りのイメージを作りあげるための時間が設けられています。このマシンが走っていない下見シーンも、ライダーがどんな走りをするかを想像できる大事な観戦ポイントとなるわけです。
地方選手権・承認レース
全日本選手権に出場するためには国際ライセンスを所持していることが条件となるため、高みを目指す選手たちは、まず各地方で開催されている地方選手権で腕を磨くことになります。現在は、北海道から九州まで8つの地域で地方選手権が開催されています。
地方選手権は参加型レースとして実施されており、最も下位のクラスであるNB/ジュニアクラスでは、ライセンスと車両さえあれば参加可能です。
最下位クラスとはいえ、昇格を目指している上位ライダーのレベルは高く、初心者から上を目指す中級者まで幅広く楽しめるものになっています。
ライセンス昇格の道も1つではなく、毎年1回、トライアルグランドチャンピオン大会が開催されています。ジュニア~NA(国内A級)ライセンスホルダーが混走で争い、上位10名にはIB(国際B級)ライセンスへの昇格権利が与えられます。
J/NBクラスのライダーにとっては一気に全日本選手権への切符が手に入る大会ということで、毎年多くのライダーが参戦しています。

2018トライアルグランドチャンピオン大会 優勝ライダー
誰でも楽しめるトライアル
近年、全日本にレディースクラスが設定されたり、レディース専用スクールが開催されていることもあり、女性のトライアルライダーが増加しています。男性選手に引けを取らず、巧みにマシンを操りセクションをクリアしていく姿が新規の女性トライアルライダーの参入を促しています。

全日本トライアルグランド
チャンピオン大会:レディースクラス優勝者

レディーストライアルプログラムの様子
もちろん女性だけではなく、男性や子供を含めてトライアルを新しく始める人が増えています。毎年大阪・東京の2か所で開催されている日本モーターサイクルショーでは、トライアル体験ブースが設置され、毎年大賑わいを見せています。ぜひ皆さんもモーターサイクルショーにお越しの際には立ち寄ってみてください。


2018年モーターサイクルショーではトライアル体験だけでなく、トライアルデモも行われました。
エンデューロとは?
エンデューロは、全長数十㎞にも及ぶ自然の地形を生かしたダートコースを舞台に、ライダーの技術と体力と気力を競う種目です。参加するライダーの技量にあわせたコース設定やルール設定ができること、そしてオフロードタイプの一般市販車で気軽に参加できることから、幅広い年齢のライダーに親しまれています。
日本国内で開催されているエンデューロ競技会は、オンタイム方式と耐久方式,クロスカントリー方式などに大別されます。
MFJが競技規則として定めている、「オンタイムエンデューロ」とは、あらかじめ決められた時間、すなわち「オンタイム」でコースを走ることを目的とします。「オンタイム」でチェックを受けられなかったライダーにはタイムペナルティーが与えられます。コースの中に「テスト」と呼ばれるタイムアタック区間があり、この区間でスピードを競うことでリザルトに差が出ます。「テスト」にはスピードを重視するモトクロスに近いもの、難しいセクションを走破するトライアルに近いものなど様々あります。
2輪オフロード競技の要素を取り入れ、総合的な技量を試されることが、オンタイムエンデューロの特徴であり、魅力とも言えます。
競技会によっては、一般公道を利用することもあり、開催地の行政や地元の方々のご理解とご協力はこの競技に欠かすことができません。
↓詳しいルール解説はコチラ↓
JEC Promotion:JEC BLOG オンタイムエンデューロルール解説
レース車両
エンデューロに使用されるマシンは、一般公道走行可能な市販オフロードバイク、通称トレールバイクといわれるものが使用されることが多いです。理由は前述のとおり、一般公道を使用するレースも数多く存在し、そのようなレースでは道路交通法にのっとったナンバープレートや、ライト・ウインカーなどの保安部品がついたマシンでないと参加ができないためです。
とはいえ、エンデューロのために作られたエンデューロレーサーも存在します。共通して言えることは、モトクロス用の競技車両であるモトクロッサーに比べ、幅広いコンディションに対応できたり、長距離を想定したつくりになっているということです。
また、使用されるタイヤもモトクロスのものとは違っています。モトクロスタイヤよりブロックの山が低く、あらゆる路面状況において安定した性能を発揮できるオールラウンド性能の高いタイヤです。また、環境へのダメージも少ないため、自然と共存しながら楽しむエンデューロならではの専用タイヤを使用するライダーが増えてきています。
世界選手権
世界的には「I.S.D.E.(International Six Days Enduro)」がエンデューロの種目として最も格式が高く、有名なレースといえるでしょう。このレースもFIMオンタイム方式で開催されています。
その名の通り、6日間をかけて約1500kmものコースを走り抜ける非常に過酷なレースです。いくつかのルートが用意されており、それぞれのルートを1~2日かけて走り切ります。1日あたり約300kmを走ることになります。毎年30以上の国から600人を超えるライダーが集まるこの大会は、エンデューロライダーならだれもが憧れる世界最高峰のレースなのです。各国の代表選手がチームとして参戦する「ワールドトロフィー」に日本代表も昨今出場しています。
FIM ISDE OFFICIAL SITEはこちら
個人戦としては、エンデューロ世界選手権(EnduroGP)が世界で最もレベルの高い選手権シリーズです。出場選手はヨーロッパのライダーの比率が圧倒的に多いですが、年々注目度が上がっていることから各国に広がっていくことでしょう。
MFJでは、エンデューロGPやISDEの規則となっているFIMのエンデューロ規則に則り、オンタイム方式で国内競技規則を定めています。
全日本選手権と地方選手権
MFJ全日本エンデューロ選手権シリーズでは、トップカテゴリーのIA,IBクラスから、NA,NB,W(ウィメンズ)まで、各ライダーの技量にあった細分化されたクラスが設定されており、コースや周回数などもクラスごとに別々に定められているため、だれでも気軽に参加できる趣向となっています。ほかの競技種目から転向してエンデューロレースを楽しむライダーも年々増えています。


全日本選手権の様子
その他のエンデューロ

また、MFJが公認・承認しているオンタイムエンデューロに留まらず、様々なエンデューロレースが開催されています。
コンセプトの異なる2つのクロスカントリー(耐久方式)エンデューロであるJNCC/WEXや、完走することすら難しいほどのコースで争われるCGCハードエンデューロ選手権などが有名です。
それぞれMFJの規定するオンタイムエンデューロとは違った魅力があります。自分に合ったエンデューロレースを選択しましょう。

女性エンデューロライダーも急増中!
スーパーモトとは?
舗装されたアスファルト部分と一部のジャンプなどがある未舗装のダートを入り混ぜたコースで行われるスピード競技で、ロードレース、モトクロスなど、様々な種目のライダーが参加して誰が一番速いかを決める異種格闘技のような競技です。もともとヨーロッパやアメリカで人気が高まり、その後日本にも伝わって、徐々に人気が高まりました。
タイトなコーナーやダート区間を、スライドやジャンプを駆使していかにして攻略していくか、ライダーのテクニックにも注目です。
MFJでは2005年に公認競技としてスタートし、現在は、全日本選手権とエリア(地方)選手権の各競技会で熱戦が展開されています。


ダート区間の様子
レース車両
スーパーモト用レース車両は、オフロードバイクをベースとして、それに小径のホイール・オンロードタイヤを履かせた専用のマシンが使われます。
ライダーの装備もモトクロス用ヘルメットにゴーグル、レーシングスーツ(つなぎ)着用と、こちらもオンロードとオフロードが入り混じった特徴ある装備を身にまとっています。
全日本選手権と地方選手権
現在全日本スーパーモト選手権は、年間8戦を全国のサーキットで開催しています。
開催クラスは、国内最高峰のS1PRO、そしてS1OPEN、S2の3クラスです(クラス区分詳細は下記図表参照)。S1PROクラスは前年度の成績をもとに参加資格が与えられた、選ばれしライダーによるスーパーモトの最高峰クラスです。
エリア選手権は、東日本・中日本・西日本の3エリアで行われており、全日本選手権出場に必要なA級ライセンス取得を目指して熱戦が繰り広げられています。開催クラスはS1OPEN、S2、そしてS3クラス(市販車:4st250cc、モトクロス/エンデューロレーサー:4st~150cc/2st~85cc)の3クラスで争われている。また、エンジョイ志向やビギナーライダーがレースを楽しめるクラスも併催されています。
スーパーモトを体験しよう
本格的な選手権レースの前に、スーパーモトを体験してみよう!
主なスーパーモトイベント・スクールを紹介します!(全日本・エリア選手権以外)
「SUGOモタゴッコ」”ON&OFFをシームレスに楽しもう”
会場:スポーツランドSUGO
「モタゴッコ」とはモードマシンを用いた練習会のことで、スポーツライディングの基礎的なことを楽しく練習するのを目的としています。
開催回(1年複数回開催)ごとに内容が違い、午前中は駐車場(Mパーク)でのパイロントレーニング、午後からは西コースでのサーキット走行、違う回ではオフロードコースでの走行(TTR125のレンタル有り)と常に参加しても何か得るものがある内容となっています。
モタードマシンはオンオフどっちつかづですが、それ故にどちらもそこそこ楽しめるというスポーツライディングの入り口としては、非常に良い特性を持っています。
「乗り方がわからない」とか「どういった方向にセットアップしていけばいいのかわからない」、「とりあえずサーキットを走ってみたい」など、多くの要求を「モタゴッコ」は満たしてくれると思います。
▽詳細はこちら
SUGOモタゴッコ(2015)
https://www.sportsland-sugo.co.jp/race/2019_motagokko/
お問い合わせ:SUGOスポーツクラブ TEL:0224-83-3111
HSR九州「モタードSundayレース」
会場:HSR九州(熊本)
勝負だけを目的とせず、ライダー、観客、運営スタッフが1日けがなくENJOYするイベントです。
レベルにあったクラス分けで初心者でもエキスパートでも安心! 2015年は全4戦開催。
開催クラス:初めてのクラス、150クラス、EJレーサー、EJ市販車、EXレーサー、EX市販車
参加資格:運転免許またはドリームライセンス
▽詳細はこちら
モタードSundayレース
http://www.frsupport-kyushu.com/motasun/
★HSR九州ではモタードスクールも年3回開催されています。
1DAYでレベルごとに走行会~ミニレースまでエンジョイできます。
http://dunemoto.com/school
桶川スポーツランド「SS KILLERS」
会場:桶川スポーツランド
桶川スポーツランドにおいてはスーパースポーツを凌ぐ速さを誇る、中型バイク・モタードをメインとした誰でも参加できるイベントレース。 国内唯一のロードレース専門誌「RIDING SPORT」にも掲載されます。
開催クラス:ロードバイク2st・4st Eクラス(4)、CBRDreamCupE&B、モタード(5)、プログレス、ノービス(3)、走行会、サーキットツーリング ※( )内はクラス数
参加資格 | 常識を持ち、スポーツマンシッフ゜にのっとった行動ができるもの。 SS KILLERSの開催目的や規則を熟知し順守できるもの。 ライディングスポーツメンバーズ、テルル桶川スポーツランドスポーツ保険のいずれかに加入しているもの。 20歳未満の者は親権者の参加同意書が必要。 |
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▽詳細はこちら
SS KILLERS RIDING SPORT CUP
https://okspo.jp/event/ss-killers/
スノーモビルとは?
「スノーモビル」とは、雪のスノーと自動車のオートモビルを合わせて作られた造語。エンジンを動力とし、無限軌道のトラックベルト(キャタピラ)の駆動により推進力を得て、スキーによって操舵する、雪上を走行することを目的としたマシンのことを指します。
また同時にスノーモビルによって競われるモータースポーツの競技名称を総称してこれも同じくスノーモビルと呼んでいます。
スノーモビルの原型は、今から60年以上前の1932年にアメリカで発明されました。それはイギリスでスポーツの道具として伝統的に使われている“トボカン”という木製のソリに、エンジンを搭載したものでした。その4年後に、カナダのアーモンド・ボンバルディにより作られたものは、ゴム製のトラック、前方に2本のスキーを搭載した現在のスノーモビルとほぼ同じスタイルになりました。
スノーモビルは積雪地の生活を豊かにする目的で作られましたが、性能が上がるにつれ、スポーツに用いられるようになってきました。日本での本格的なレースは1970年の「第1回報知スノースクランブル大会」からで、この大会の成功を機に翌年の1971年に第1回全日本選手権、新潟石打スノースクランブル大会が開催されました。
全日本選手権
スノーモビル競技にはさまざまな競技があります。直線で加速力を競う氷上ドラッグレース。オーバルコースを豪快なカウンターを当て疾走するオーバルレース。急坂を登坂するヒルクライムレース。耐久レースのエンデューロなどです。
その中で一番メジャーな競技は、現在全日本スノーモビル選手権シリーズとして開催されているスノークロスです。スノークロスはその名前の由来でもある通り、バイクでいうモトクロスの“雪上版”です。
全日本スノーモビル選手権はすべてのモービルライダーが参加できるように、幅広いクラスが設定されています。
・国内最高峰のSX-PRO昇格を目指すライダーが争うSX-Pro/A1/B1の3クラス。
・永くレースを楽しむ生涯スポーツクラスとして、あらゆる車両で出場できるSX-A2クラス
・入門者の腕を磨くため昇格制度が適用されず、ダブルエントリーや公認車両以外の車両での出場ができるMFJOpenCup。
・9~15歳の少年少女が出場するジュニアクラス
・老若男女を問わず超入門者から一度は引退したベテラン等様々な方が参加でき、スノーモビルレースをとにかく楽しむため、4ストローク単機筒エンジンを使用し性能やコストを抑え安心して雪上で競争するレース、スノークロス200。
スノークロスの全日本選手権の昇格3クラスで使用されるスノーモビルは、2st600cc,4st1050ccと、MotoGP(ロードレース世界選手権最高峰クラス)のマシンを上回る排気量のエンジンが搭載されたモンスターマシンです。
始めてみよう、スノーモビル
レースはバイクでいうモトクロスとほぼ同様に行われます。横一線に並んだスノーモビルが、フラッグの合図でいっせいにスタートを切る雪煙を巻き上げてのスタート、そして第1コーナーへのホールショット争いは、数あるモータースポーツの中でも1,2を競うほどの大迫力です。
レース終盤になると、ハイパワーマシンのキャタピラによってコース上の雪が蹴散らされ、アチコチにギャップが生まれてきます。このギャップをいかにうまく攻略するかが、勝負の分け目であり、スノーモビルの醍醐味でもあります。

SX-Proクラスのスタート
スノーモビル競技への参入ハードルも非常に下がってきました。
全日本選手権に2019年シーズンから登場したスノークロス200では、その名の通り4ストローク単機筒200ccの扱いやすいマシンで争われるレースです。いきなり大排気量の巨大なモンスターマシンではなかなかうまくマシンを操ることができません。さらにコストも高いです。その点200ccのマシンはコストも低く、初心者でも思い切って扱えるサイズということで、非常に人気が高まっています。ぜひあなたもスノーモビルに触れてみませんか?

200ccのマシン