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INFORMATION 国別対抗戦 2023 FIMトライアル・デ・ナシオンにて日本代表チームがインターナショナルトロフィーにて金メダル!!

FIMトライアル・デ・ナシオン(以下デ・ナシオン)は年に一回開催される国別対抗戦。世界各国から代表選手が一堂に会し、各クラスで世界一を目指します。今年は9月8日(金)~10日(日)にフランスのAuronにて、ワールドチャンピオンシップ、ウィメンズチャンピオンシップ、インターナショナルトロフィー、TDNチャレンジの4クラスが開催されました。

関連:https://www.mfj.or.jp/2023/09/11/43638/

日本代表チームは新型コロナウィルス等の影響を受け、2019年を最後にデ・ナシオンへの出場を見送ってきましたが、4年ぶりに出場することを決め、優勝を目標にインターナショナルトロフィークラスへエントリーをしました。
これまで日本代表チームはトップのワールドチャンピオンシップに出場していましたが、同クラスの「デ・ナシオン前年度ランキング上位5チーム」といったいくつかの出場基準、コロナ禍でトライアル世界選手権の最高峰・TrialGPクラスへの日本人選手の参戦実績がなかったこと、若手育成など、さまざまな理由からインターナショナルトロフィークラスへの参戦を決めました。
ライダーは全日本トライアル選手権の最高峰クラスでチャンピオン争いをしているベテランの小川友幸選手(Honda)と、21歳の若手・氏川政哉選手(Honda)、2023年のトライアル世界選手権日本GPにて日本人最上位となった小川毅士選手(Beta)を選出。アシスタントには氏川選手の実兄・氏川湧雅氏、全日本トライアルに参戦している磯谷 郁選手、監督に04年の世界チャンピオン・藤波貴久氏を起用しました。なお、通常のトライアルでは1ライダーにつき、1名のアシスタントを付けることができますが、デ・ナシオンではライダー3名につき、帯同できるアシスタントは最大2名までとなっています。

デ・ナシオンでは各セクションの上位2人の成績が反映されるため、たとえ一人が減点5点を取っても他の2人がクリーン(減点0)であれば、そのセクションは減点0点となります。また、世界選手権およびデ・ナシオンでは同点の場合、まずはタイム差で勝敗が決まります。

18ヶ国が出場したインターナショナルトロフィークラスでトップスタートとなった日本代表チームは、トライアル2での経験が豊富な毅士選手→デ・ナシオン初参戦の氏川選手→過去のデ・ナシオンで表彰台を何度も獲得している友幸選手の順にトライする形をとりました。
普段、全日本トライアル選手権の最高峰IAスーパークラスを走っている3人にとって、今回のセクションの難易度はそれと比較すると低いものだったといえますが、逆にいえば「クリーンして当たり前」。スタート前には「ミスできないプレッシャーがある。かなり緊張している…」と吐露するライダーもいました。
1ラップ目、第2セクションにて1点、第6セクションで5点などの減点もありましたが、それを他のライダーたちがカバーし合い、オールクリーン(減点なし)かつ指定のゴール時間より約20分早く1ラップ目を終了しました。
ライバルチームたちも序盤はクリーンを出すなど好調な滑り出しでしたが、徐々に崩れていき、優勝争いは日本代表と同じく、1ラップ目オールクリーンを出したドイツ代表との一騎打ちとなりました。

 

 

2ラップ目はドイツ代表チームと同点になった場合などを考慮して、2人がクリーンした場合、3人目はインせず先を急いだ日本代表チーム。2ラップ目も第4セクションまでクリーンしましたが、第5セクションにて2人が1点の減点、もう一人がクリーンとなり、今大会初めての減点1点となりました。
しかし気持ちを切り替え、乗り慣れないマシンを操りながら、同クラスのポイントとなった第11セクションと第14セクションをクリーン。最終の第15セクションで最初にトライした毅士選手、2番目の氏川選手がともにクリーンし、最終的に総合減点数1点でゴールしました。この時、ライバルのドイツ代表チームは2ラップ目の前半をトライ中。勝敗の行方はドイツ代表チームの結果に委ねられました。日本のチーム員全員でライブリザルトを確認するなか、第10セクションまでクリーンを重ねていくドイツ代表チーム。しかし、減点となるなら第11と第14といわれていた第11セクションにて同チームは3人とも足つき1点となり、同セクションで2点減点。第14では5点となり、結果的に6点差をつけて日本代表チームは目標である金メダルを手に入れたのです。
トライアル・デ・ナシオンに出場し始めてから、クラス問わず日本代表チームが金メダルを獲得したのはこれが初。小川友幸選手、氏川政哉選手、小川毅士選手は”日の丸”とともに表彰台の真ん中に立ち、フランスの会場には君が代が流れました。

久しぶりのデ・ナシオン参戦に加え、マシンは現地でレンタルするという、普段日本で走っている状態とは異なるとともに、ケガやマシントラブルにも悩まされるなか、それぞれが最大限に自身の力を発揮したライダー3人。セクションを駆けめぐり、時にはライダーを鼓舞しながらサポートし続けたアシスタント2人。見事な戦略でチームを率いた監督と、チームが一丸となれたこその勝利だったといえます。そして何よりも現地や日本から多大なる応援が送られたことがチームの原動力になったのでしょう。

◆小川友幸選手
「4年ぶりの参戦&新生メンバーで優勝をねらいにいきました。簡単な試合の流れではありませんでしたが、ライダー・アシスタント・監督・スタッフ、日本チーム一丸で戦ったことでプレッシャーに打ち勝ち世界一を取ることができました! 応援ありがとうございました」

◆氏川政哉選手
「初めてのデ・ナシオン参戦でしたが、チームで支え合ってカバーし合いながら戦えたので優勝することができたいと思います。スポンサーの皆さん、現地に応援しに来てくれた方々や日本から応援してくれた皆さまの力が支えになりました。皆さまありがとうございました」

◆小川毅士選手
「久しぶりのデ・ナシオンで、日本で走っているのと同じマシンの状態ではありませんでしたが、できることを最大限に行い、自分のミスやチームのミスをチーム力でカバーし合えたことが結果に繋がったと思います。最後は苦しい展開でしたが、踏ん張って頑張れました。応援ありがとうございました」

リザルトはこちらから
https://trialgp.com/2023-results/