2020 MFJ 全日本スノーモビル選手権シリーズ第1戦 真狩大会レポート
開催日:2020年2月9日(日)/ 会場:北海道真狩村特設会場
開催クラス:SX-PPO / SX-A1 / SX-B1 / ジュニア / SX-200
ルーキーとベテランとの攻防戦!! 総合優勝は実力派・村上雅紀選手
2020年の全日本スノーモビル選手権シリーズが北海道の真狩村にて開幕した。今大会は雪不足などが心配されていたが、地元の方たちの協力もあり当初予定していた場所から会場を変更して、無事開催に至った。大会当日は氷点下10度を超す冷え込みとなり、午前中は雪が降っていたが昼近くになると晴れ始め、北海道の名山の一つ、羊蹄山が臨めた。
最高峰のSX-PROクラスは今年、昨年までフル参戦していた実力派たちが一線を退くなどで世代交代となったが、今シーズン5連覇を狙うチャンピオン・♯1/佐々木雅規選手や、毎年上位争いを繰り広げる♯2/村上雅紀選手などは健在。開幕前には彼らベテラン勢の独擅場との声も少なからずあったが、一筋縄でいかないのがレース。ヒート1、村上選手が目を見張る好スタートを切りレースをリード。2番手には今年からPROクラスに参戦し始めたルーキーで18歳の♯02/戸澤将真選手、3番手には佐々木選手がつく。5連覇を狙う佐々木選手は必死に前を追うがなかなか追いつかず。その間に戸澤選手は村上選手の背中を捕らえ、5ラップ目にトップへ浮上。その速さはラップごとに増し、後続を引き離してルーキーながら開幕戦ヒート1を制した。2位は村上選手、3位は佐々木選手。
開幕戦最終レースとなったヒート2は、ヒート1同様、村上選手がホールショットを奪い、オープニングラップから鬼気迫るライディングを見せる。ヒート1で優勝した戸澤選手がその後を追い、3番手に佐々木選手の順。村上選手はヒート1では途中でそのスピードが落ちてしまう場面もあったが、ヒート2ではそれを感じさせないベテランらしい安定した走りを見せ、後続を引き離していく。一方、2番手争いでは佐々木選手が戸澤選手に迫り、中盤で佐々木選手が2位に浮上。村上選手を追うがバックマーカーなどに挟まれなかなか前に出られず。村上選手のスピードは衰えず、ヒート1の雪辱を果たした。2位は佐々木選手、3位は戸澤選手。
SX-A1クラスは両ヒートを制した♯18/沼田誠司選手、SX-B1クラスも両ヒート勝利の♯20/加藤憲一選手、ジュニアクラスは♯1/平澤太雅選手、19年シーズンから新設された入門クラスとなるSX-200クラスは♯3/大槻峻也選手が優勝した。
■SX-PROクラス総合優勝 ♯2/村上雅紀選手コメント
「開幕前の練習やマシンのセッティングなどがあまりできていなくて、ヒート1は途中でタレてしまったというか、なかなかうまく走れなかったです。ヒート2はこのままルーキーに勝たせたままではいけないと思って、とにかくその気持ちが大きく、攻め続けました。今年もフル参戦するので、次戦以降も調整しながら優勝、チャンピオン狙っていきたいと思います」
■SX-PROクラス総合2位 ♯02/戸澤将真選手コメント
「ヒート1は自分の考えていたとおりのスピードで走れたのが結果につながったと思います。ヒート2はヒート1とは路面状況が変わっていて、それにマシンのセッティングがあまり合っていなかった部分もあってうまく走れませんでした。次戦までにしっかり準備していきたいと思います」
■SX-PROクラス総合3位 ♯1/佐々木雅規選手コメント
「開幕前のマシンの乗り込みが例年よりできていないのと、マシンのセッティングもなかなか決まらず、体も動いていない。もう歳ですよ…(苦笑)昨シーズンはそういった不安な部分が少なかったので思いっきりスロットルを開けていけましたが、開幕戦ではその不安が自分にブレーキをかけてしまったのかもしれません。ヒート2ではセッティングを変えてそれが少し合っていたので2位に入ることができました。今年は昨年までのチャンピオン争いをしていた選手たちが引退などをしましたが、そう簡単に5連覇を達成できるとは思っていません。次戦以降に向け、しっかり調整していきたいです」
第2戦は2月16日北海道士別特設会場で開催。