■2020年MFJ全日本ロードレース選手権第4戦SUPERBIKE RACE in MOTEGI ●開催概要: 10月18日(日) 決勝レース 天候:曇り コース:ドライ 気温:18.2度 湿度:55%
10月17日(土) 公式予選・決勝レース(JSB1000決勝レース1・JP250) 天候:雨 コース:ウエット 気温:11.3度 湿度:96% ※両日ともに宇都宮気象台 15:00発表
●会場:栃木県 ツインリンクもてぎ(1周4,801.379m) ●観客:17日(土):4,700人 18日(日):8,800人
木曜日の特別スポーツ走行から始まった第4戦ツインリンクもてぎ。この初日に第3戦オートポリス終了時で暫定ランキング2番手につけていた星野知也が転倒し負傷。ドクターストップがかかってしまい欠場を余儀なくされてしまう。チームは急きょ代役に渥美心を立てるが、シリーズランキングでは、ここまで2連勝中の高橋裕紀が条件次第で最終戦を待たずにチャンピオンを決める可能性が高まってきていた。実際、木曜、金曜、そしてウエットとなった公式予選まで、全てのセッションでトップタイムをマーク。レースでもトップを独走するのではないかというのが大方の予想だった。しかし、この連勝をストップするライダーが今回現れた。 14周で争われた決勝レース。1コーナーへは、予選3番手グリッドの渥美が真っ先に進入。ポールポジションスタートの高橋、榎戸育寛と続くが、アウトのはらんだところをイン側から名越哲平が前に出て行くと2コーナーで渥美に次ぐ2番手で立ち上がって行くと、3コーナーでは、名越が渥美をかわしてトップに浮上する。高橋も5コーナーで渥美をかわし2番手に浮上し、名越を追う。この時点で早くも2カ所でアクシデントが発生してしまう。まず2コーナーで伊藤和輝と仲村優佑が転倒、5コーナーでは、豊島怜が転倒し津田拓也と谷本音虹郎に接触、さらにターンインに入っていた新庄雅浩に接触する多重アクシデントが発生。豊島、谷本、新庄が転倒し、津田は転倒は何とか免れぬものの、最後尾までポジションを落としてしまう。 オープニングラップは、そのまま名越が制し、高橋が、そのテールをピタリと追う。やや間隔を空けて3番手には10番手グリッドスタートの作本輝介が上がり、榎戸、渥美、國川浩道と続いていた。名越がレースを引っ張り、高橋が追う展開となり、トップ争いは一騎打ちとなって行く。名越は、鋭いブレーキングを見せ高橋に付け入るすきを与えない。高橋もチャンスを伺いながら周回を重ね、レースは終盤に入っていく。逃げる名越に対し、高橋も11周目に1分51秒249のファステストラップマーク。テールtoノーズのまま最終ラップに突入して行く。3コーナー、5コーナー、V字コーナーと勝負所を名越が抑える。高橋は最後の勝負を仕掛けるために、ヘアピン立ち上がりの加速に集中。ダウンヒルストレートでスリップストリームに入ると90度コーナーへのブレーキング勝負に出る。名越もギリギリまでブレーキングを遅らせていたが、高橋は、さらに遅らせインに入るがクロスラインを取った名越が立ち上がりで前に出て勝負あり。名越がうれしいST1000クラス初優勝を飾った。高橋は2位となりシリーズチャンピオン決定は最終戦に持ち越すことになった。 3位に作本が入り表彰台の一角を占めた。4位に急きょ代役参戦した渥美、5位に國川、6位に追い上げのレースを見せた山口辰也が入った。以下、榎戸、清末尚樹、藤田、柴田義将と続くトップ10。アクシデントで最後尾から追い上げた津田が11位でフィニッシュしている。
名越哲平の走り