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長尾健吾が初優勝の地で再び勝利を手に入れる!
奥田教介が2位、小山知良が岡本裕生とのバトルを制し3位!
〜第4戦筑波 ST600決勝レース1〜 |
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全日本ロードレース選手権、2019年シーズンの前半戦を締めくくりとなる第4戦筑波を迎えた。昨年よりST600クラス、J-GP2クラス、J-GP3クラスに加えMFJ CUP JP250も全て2レース制で行われており、今年も各クラスのシリーズチャンピオンを占う上で重要なラウンドとなる。
先だって6月12日(水)、13日(木)に行われた事前テストは、ドライコンディションだったが、レースウイークの天気予報は、雨マークがあったり、降水確率が高かったりしており、ウエットコンディションでのレースも予想された。金曜日は、雲が多く、筑波サーキットの周辺には雨雲も多く通っていたが、時折パラついた程度で、ほぼ全セッションドライコンディションで走行できていた。
翌土曜日の天気は回復方向かと思われたが、お昼過ぎから雨という予報となっていた。午前中に行われた公式予選は、ドライでAグループのセッションがスタート。ここで國峰啄磨が、ただ一人57秒台に入れトップタイム。Bグループのセッション途中で雨が降ってきたため、予選グリッドは、組アタマ取りで決まることになった。レース1は、國峰がポールポジションを獲得。2番手にBグループトップとなった長尾健吾がつけ、岡本裕生、小山知良と続いた。レース2のグリッドを決めるセカンドタイムでは、岡本がトップとなりポールポジション。長尾、國峰、奥田教介、荒川晃大、小山と続くことになった。
その後、雨は本降りとなり路面はウエットとなりJP250、J-GP3、J-GP2とレースが行われST600クラスの決勝を迎える。このころには、雨はほぼ止んでいたが、各ライダーはレインタイヤでグリッドに着いていた。ここでウエット寄りのセットに変更した者、ドライセットのままで臨んだ者と明暗が分かれる結果となった。
好スタートを切ったのは、長尾と岡本だった。1コーナーでは、イン側を取った岡本が前に出て行き、長尾、小山、南本宗一郎、奥田と続いて行く。ウエット寄りのセットにした岡本は、オープニングラップから全力で飛ばし、2番手の長尾を引き離してホームストレートに戻って来る。これを長尾、小山、南本、奥田が追い、ポールポジションの國峰は、ペースが上がらずトップグループに加わることができない。2周目には奥田が南本をかわし4番手に浮上すると小山の背後につけると、5周目には、奥田が小山をかわし3番手に上がる。雨は止み路面は乾く一方となり、トップを走る岡本は厳しい状況となって行く。これを見た長尾は、11周目の1コーナーでトップに浮上すると、そのまま岡本を引き離して行く。岡本の背後には、奥田が迫り12周目に奥田が2番手に浮上するとトップの長尾を追う。
レース終盤に入ると長尾は、さらにペースを上げ残り2周となった19周目に自己ベストをマーク。奥田を寄せ付けずトップでゴール。昨年、全日本初優勝を飾った筑波ラウンドで再び勝利を手に入れた。2位に事前テストから好調だった奥田が入った。岡本と小山の一騎打ちとなった3位争いは、最終ラップの1コーナー立ち上がりで小山が岡本をかわして制する結果となった。5位に単独走行となっていた南本が入り、6位には中村竜也が佐野優人とのバトルを制してゴール。8位に伊達悠太、9位に岩田悟、10位に杉山優輝、11位に古山颯太、12位に荒川晃大と続いてゴールした。國峰は、15位までポジションを落としてチェッカーを受けている。
日曜日の天気が気になるところだが、レース1で上位につけた長尾、奥田、小山、岡本、南本などはレース2でも速さを見せそうだ。レース1でうまく走れなかった國峰、荒川などはリベンジしたいところだろう。テクニカルでタイトな筑波サーキットを20周走り切りトップでゴールするのは、どのライダーか!? |
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ST600終盤のドッグファイト(#230小山知良vs#1岡本裕生) |
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長尾健吾のウイニングラン |
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長尾健吾 |
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表彰台(左から 奥田教介/長尾健吾/小山知良) |
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レース1優勝/#50長尾健吾
NCXXRACING&善光会 TEAMけんけん
「今年欲しかった優勝なので、非常にうれしいです。開幕戦は、勝負できるかなと思いながらも2位、前回は表彰台にも乗ることができなかったですから。サイティングラップで、路面が乾いてきそうだと思っていたのですが、スタート後も、その傾向でした。岡本選手の背後につけているとホイールスピンさせて厳しそうだしたが、ボクも、それほど余裕があるわけではありませんでした。ただブレーキングのアドバンテージは、あったので1コーナーでしっかり決めてトップに立ってからは、乾いている路面の上を走らせていたら、気付いたら20周経っていたという感じでした。日曜日がどんなコンディションかわかりませんが、どんなコンディションでもしっかり準備してきたので、また優勝できるよう全力を尽くすだけですね」 |
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レース1・2位/#57奥田教介
Team MF & Kawasaki
「今回の筑波ラウンドには、並々ならずかけていました。チームも事前テストから念入りにマシンを作ってくれていましたが、決勝だけ、こんな路面状況になってしまい難しいレースになりました。路面が乾いて行ったのですが、そんなコンディションは苦手意識がありました。勝てなかったことは悔しいですが、ホームストレートで転びそうになりましたし、しっかり完走して2位になったことは、悪くはないと思います。レース2は、できれば晴れで、一つでも上に行けるようにしたいですね」 |
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レース1・3位/#230小山知良
日本郵便 Honda Dream TP
「今回、J-GP3クラスに、MFJアカデミーやMuSASHiスカラシップの生徒が出ているので、いつも教えていることを実践して、見本となる走りをしなくてはいけなかった。岡本選手は、フェアなライダーですし、お互いどんな走りをするのか知っているので、バトルをしていて楽しいですね。レース2は、できればドライで気持ちよくレースをしたいですね。長尾選手や奥田選手のような筑波マイスターがいるので勝つことは難しいですが、ボクも20年前は、そう呼ばれていたんですけれどね。精一杯走るだけです」 |
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TXT: Superbike.jp&T.Sato/Photo : H.Wakita (c) |
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