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ニューマシンは快調の模様
開幕戦を快勝した黒山健一

負傷で苦戦した小川友幸だが
昨年同様、2位での滑り出し

久々の4ストローク、野崎史高
苦戦の中、見事3位表彰台

国際A級スーパークラス

2018全日本トライアル選手権シリーズ第1戦関東大会

2018年の全日本選手権が始まった。今年も例年同様に茨城県桜川市真壁トライアルランドでの3月初めの開催。少し肌寒い感じはあったが、熱戦で会場は熱く、寒さは感じられない1日だった。

■国際A級スーパークラス

昨年は14名だったIASクラス、今年はIAから3名が昇格、14名はそのままIASで戦い続けるので、17名のにぎわいの開幕戦となった。

ルーキーはIAチャンピオンの氏川政哉(ガスガス)と平田貴裕、雅裕の兄弟(いずれもスコルパ。雅裕が兄)。ポイントは15位まで、SS出場は10位までという試合のシステムは昨年と変わらずだが、今年はポイントを得られないライダーが何名か現れることになった。

ルーキー以外でも、マシンやチームを替えるライダーが何名か現れた。ゼッケン順にいうと、#3野崎史高(ヤマハ)は黒山健一(ヤマハ)が走らせていたインジェクションのTYS250Fiに乗り換えることになった。さらに#8久岡孝二はキャブレター仕様のTYS250Fに乗り、ヤマハマシンを駆る3人目のライダーとなっている。#9成田亮はシェルコに、#10吉良祐哉はTRRSにと、新しい色合いで戦うライダーが目立った。特に野崎は、事前に乗り換えの発表がなく、本人もほとんど乗り込みができていない状態での乗り換えとなった。

セクションは12セクション、これを2ラップとふたつのSSで、これは昨年同様だ。これまでセクションとして使われていないエリアを新しく開拓して設定されたセクションも多く、全体に難度は高め。見ごたえのある大会となった。

第5セクションは、残念ながら全員が5点ということになったが、それ以外は誰かが走破を達成するという、ギャラリーとしても見る価値の大きな設定ではなかっただろうか。

波乱は第1セクションから起こった。前人未到の6年連続全日本チャンピオンを目指す小川友幸(ホンダ)がテープを切って5点、続く第2セクションでも岩から滑り落ちて5点となった。黒山は両セクションともにクリーンだから、序盤にして大きな点差をつけられてしまったことになる。

同じように、小川毅士(ベータ)も連続5点で試合を始めることになってしまった。野崎は1点と5点、柴田暁(ヴェルティゴ)がクリーンと1点と、試合の滑り出しは、大きな動きを感じさせるものだった。

1ラップ目、黒山は難攻不落の第5セクションと、狭い岩場から斜めに高い段差を攻略する第6セクションで5点となった以外、細かい減点のみで12セクションを走りきった。1ラップの小計減点が15点。2位につけたのは5点が4つの小川友幸で30点。3位は小川毅士の38点。乗り慣れないマシンで苦戦する野崎が39点で続いている。序盤好調の柴田もその後5点を連発して42点で5位となって試合を折り返した。黒山のトップは安泰、小川友幸の2位もぼちぼち安泰で、3位争いが熾烈というところか。

2ラップ目、第1セクションで黒山が5点。黒山がここへきて調子を崩し手島宇野かと心配された。黒山はその後第4セクションでもゲートマーカーを飛ばして5点となって想定外の減点を負ってしまったが、それでも2ラップ目の減点は19点。2ラップのトータルで34点減点で、SSを待たずに2018年開幕戦の勝利を決めた。

黒山のマシンは去年のマシンとは若干異なり、フレームの一部が新しくなっている。すべてのセクションが完璧ではなかったが、その戦いっぷりは見事だった。2ラップ目の小川友幸も、黒山を追いつめるところまではいかず、21点で2ラップ目を終えた。2ラップのトータル51点。黒山には逃げられたが、3位にも17点差をつけていて、この時点で小川友幸の2位も確定的となった。

注目は3位争い。残念ながら柴田は2ラップ目に減点を増やしてしまい3位争いから脱落、単独5位が決まってしまっている。68点の野崎と72点の小川毅士のふたりは、残る2セクションのSSで逆転の可能性が残っていた。

SSは、これも新開拓のヒルクライム。ラインが定まっておらず、次々に5点となっていくが、さすがにトップライダーは美しい走りを見せる。SS第1では、柴田が最初のポイントを攻略していいところを見せたが、最後のポイントで滑落。小川毅士が初めて3点でこのセクションを走破することに成功した。次にトライした野崎はさらに見事な走りを見せて1点。これで小川毅士との点差を6点として、3位争いも事実上決着した。この後、小川友幸が3点、黒山健一が5点となった。小川友幸は3点だったが、最後のポイントは見事だった。それぞれ、持ち味を発揮して最後の見せ場を盛り上げる。

SS第2。これはSS第1に輪をかけて手ごわいし、前人未到のセクションだった。今度は、柴田が最初にここを走破。3点で抜けて、最後の最後に存在感を主張した。続く小川毅士、野崎、小川友幸は3人続けて5点。小川友幸は出口まであと1mまでスムーズにマシンを運んだものの、最後の根っこにつかまって動けなくなり、5点に甘んじることになった。

最後の最後、黒山のトライは見事だった。はるか下から頂上まで一気に登り、減点はたったの1点。自らの優勝は決まっていたが、SSでの華麗な走りで、その勝利に華を添える最後となった。

6位入賞はゼッケン6番をつける野本佳章(ベータ)。お隣栃木県の岡村将敏(スコルパ)が7位の大金星。そしてこれも大金星、IASルーキーの氏川が8位となった。斉藤晶夫(ホンダ)は本領発揮ならずの9位、藤原慎也(ガスガス)が10位で、ここまでの10名がSSを走っている。

【黒山健一のコメント】

開幕戦勝利、うれしいですが、この勝利は今日のもので、明日からはまた第一歩を始めます。去年、第1戦第2戦と優勝していながらランキング2位でしたから。今日は点差は開きましたが、2ラップ目の第1セクションとか、なさけない失敗もあったので、自己評価はそんなに高くありません。75点というところでしょうか。たくさんの応援ありがとうございました。明日から、新たな戦いを始めます。

【小川友幸のコメント】

ぜんぜんだめでしたね。序盤、5点が続いて、2位となれたのがラッキーというところでもありました。少々ケガもあって、テーピングで固めているので、足首がほとんど曲がらない状態で、ライディングにも苦労しました。それもあったので、結果の2位は予定通りではありますが、苦しい戦いとなりました。負傷は7割方回復しているので、次は巻き返していきます。

【野崎史高のコメント】


直前にマシンを乗り換えることになって、正直、苦戦を覚悟していました。以前に乗っていたマシンより進化はしていますから、いい部分もあり、乗り換えで違和感のあるところもあり、それをこれから解消していかなければいけないのですが、今日は違和感は違和感のままに結果につながってしまいました。第2戦まで1ヶ月ありますから、次はマシンを自分のものにして挑みます。


山崎頌太が国際A級初優勝
上手に点数をまとめてきた
ベテランに囲まれて勝利の表彰台
国際A級3年目の山崎頌太

国際A級

IASほどではなかったが、IAもなかなかの難セクション揃い。例年通り、ベテラン勢と若手の熱い戦いが繰り広げられた。

1ラップ目にトップに立ったのはIA昇格2年目の武田呼人(ヴェルティゴ)。1年目はIAクラスでの戦いにてこずっていたが、2年目となりいよいよ本領発揮となったか。2ラップ目、しかしこのラップをトップスコアで回ったのは大ベテランの本多元治(ホンダ)だった。

優勝は、1ラップ目4位、2ラップ目2位と高いレベルで点数をまとめた山崎頌太(ベータ)だった。IA昇格3年目。こちらもいよいよ本領発揮のシーズンかもしれない。

2位には、山崎とは逆に、1ラップ目に2位、2ラップ目に4位となったベテラン、田中裕人(ホンダ)。実は田中は、グランドチャンピオン大会で山崎が勝利したとき、アシスタントを務めていたという経緯がある。

3位は1ラップ目の減点がひびいた本多。武田は惜しくも初優勝ならずで4位となった。5位にやはりベテランの寺澤慎也(ホンダ)、6位もベテラン小野貴史(ホンダ)が入っている。

IBチャンピオンでルーキーゼッケンの01番をつける山中悟史は、13位にはいって早くもポイントを獲得した。

【山崎頌太のコメント】

そんなにいい走りができたという実感はなかったのですが、点数をまとめられたのが勝利に結びついたのではないかと思っています。3年かかってしまいましたが、ようやくA級で初優勝ができて、これから、また2勝目を飾れるようにがんばります。

 


中村道貴が接戦を制して初優勝
試合をうまくコントロールした

沖縄の冨名腰慶亮が2位入賞
ベテランの山森篤志が3位

 

国際B級

ルーキーとベテランの争いは、IA以上に厳しいこのクラス。勝利は、昨シーズンは4戦のみの参戦となった中村道貴(まさたか・ガスガス)だった。IBはなかなかの接戦で、2位には2点差、1位から4位までが10点差の中におさまった。

1ラップ目のトップは、グランドチャンピオン大会で勝利をした宮澤陽斗(ベータ)だった。減点は21点。しかし21点の同点で山森篤志(ホンダ)、22点で中村と、沖縄から参加の冨名腰慶亮(ホンダ)が続いていた。けっしてセクションがやさしい神経戦ではなかったが、点数が接近している点では神経戦となっていた印象もある。

2ラップ目、中村は21点のトップスコアをマークして、2位の冨名腰に2点差で勝利を果たした。初優勝だ。

ルーキーの宮澤は2ラップ目に減点を大きく増やして6位に落ち着いている。1ラップ目にクリーンをしていたふたつのセクションで5点となっていて、これがなければ優勝だったところ。今シーズンのこれからが期待できる若手ライダーだ。

【中村道貴のコメント】

点数が接近した戦いになるのではないかと思い、最初から早回りをしていました。1ラップ目が終わったところで試合の流れを聞いて、これなら勝利を目指せるかもと思って走りました。よい感じで走れたと思います。今シーズンはがんばって全戦参加をしたいと思いますので、次もがんばります。

 

楽な戦いではなかったが圧勝
西村のうまさに磨きがかかる

1位西村亜弥、2位小玉絵里加
3位はニューフェイス山中玲美

 



レディースクラスの全日本選手権も3年目。昨年、中部大会で初めて全日本選手権を走った山中玲美(ホンダ)がふたたびこの戦いに加わったが、#3小谷芙佐子(スコルパ)が負傷のため欠場、参加は5名だった。

全体に難度の高かった今回の開幕戦、レディースにとってはさらに厳しい印象で、第1セクションを抜けられたのは優勝の西村亜弥(ベータ)のみだった。8セクション2ラップの戦いで、獲得したクリーン数は西村でも4、2位の小玉絵里加(ホンダ)がひとつクリーンしたのみで、残る3名はクリーンなし。5位の寺田智恵子(スコルパ)は2ラップ目に1点が一つあっただけだったが、果敢なトライには拍手が送られた。

今シーズンの選手権ルーキー山中は3位を獲得。ひときわハイレベルの西村を追って、レディースたちがしのぎをけずる戦いは、今シーズンも盛り上がりそうだ。

【西村亜弥のコメント】

結果は悪くはなかったですが、内容は納得のいかない感じで、これじゃだめだなと思っています。なかなか思った通りにマシンを運んで、思った通りのトライをしたいと思いながら、うまくいきません。次はぜひ納得のいく戦いをして勝利したいと思います。