2018年の全日本ロードレース選手権もシーズン終盤を迎え、今回の第8戦岡山ラウンドを含め残り2戦。タイトル争いの行方も気になるところ。レースウイーク初日の金曜日は、清々しい秋晴れに恵まれたが、当初は、沖縄付近で停滞気味だった台風24号が、日本列島を縦断するコースを取ったことで、レース開催が不安視されることになっていた。 ドライコンディションとなった金曜日は、事前テストからセッションを引っ張っているYAMAHA FACTORY RACING TEAMの野左根航汰と中須賀克行が1-2。3番手にはヨシムラの津田拓也、4番手に高橋巧、5番手に渡辺一馬、6番手に渡辺一樹、7番手に加賀山就臣、8番手に清成龍一、9番手にザクワン・ザイディ、10番手に高橋裕紀というトップ10だった。 土曜日は予報通り雨となり、ノックアウト方式の公式予選はウエットコンディションで行われた。まず全車が走行するQ1は、35分間で行われた。降り続く雨の中、野左根が1分36秒398をマークしトップタイム。2番手に1分36秒908の津田拓也、3番手に1分37秒703の中須賀、4番手に1分37秒766の高橋巧、5番手に1分37秒773の高橋裕紀、6番手に1分38秒336の清成、7番手に1分38秒583の加賀山、8番手に1分38秒595の津田一磨、9番手に前田恵助の代役のアヌパブ・サルムーンが1分38秒959、10番手に松附詩ニの代役のティティポン・ワロコーンが1分38秒978で続きQ2に進出。残り6分で転倒者があり赤旗が提示される。再スタートを待ったライダーもいたが、そのままセッション終了となってしまう。トップ10進出を狙っていた11番手の星野知也、12番手の渡辺一馬、13番手の中冨伸一、14番手の渡辺一樹、15番手の水野涼と続いた。 15分間で行われたQ2。雨の強さは変わらずヘビーウエットの中、果敢にライダーたちはタイムを削って行く。まず高橋裕紀が1分37秒842に入れトップに立ち、野左根が続く。その後、津田、清成と2番手が入れ代わって行く。Q2に進出する健闘を見せていたサルムーンだったが、モスエスの切り返しからアトウッドカーブの進入でスリップダウンを喫してしまう。その後、ピットインしタイヤを交換した野左根がアタックに入ると1分36秒926をマークしトップに浮上。翌周には、さらに1分36秒665とタイムを縮め、その座を確固たるものとして行く。しかし、セッションも残り15秒というところで高橋裕紀が1分36秒279をたたき出し再びトップに浮上。野左根も最後のアタックでタイムを更新するも届かず、高橋裕紀がJSB1000クラスで初めてポールポジションを獲得した。モリワキにとっても、ピレリタイヤにとっても初めてのこととなり、初めて尽くしのポールポジションとなった。 2番手に野左根、3番手に高橋巧、4番手に中須賀、5番手に津田拓也、6番手に清成、7番手に加賀山、8番手にワロコーン、9番手にサルムーン、10番手に津田一磨という結果となった。 主催の岡山国際サーキットは、台風24号の接近に伴い9月30日(日)の全スケジュールを中止すると発表。MFJ国内競技規則第3章29-5-2-1(a)に基づき、公式予選の結果にてハーフポイントが与えられることになった。 タイトル争いは、中須賀と高橋巧の差が1ポイント縮まり43と依然大差となっており、2レース制で争われる最終戦MFJ-GPのレース1で中須賀のタイトルが決まる可能性が高い。 なお、全クラスの決勝レースが中止となるのは、2010年第3戦オートポリス以来のことだ。