不安定な天候に翻弄された金曜、土曜を経て、日曜は、朝から快晴に恵まれたオートポリスラウンド。日曜朝に行われた公式予選では、中須賀克行が、ただ一人1分47秒台に入れる1分47秒955でポールポジションを獲得。2番手にチームメイトの野左根航汰が1分48秒552で続き、ヤマハが1-2。3番手にヨシムラの渡辺一樹が1分48秒891で続きフロントロウの一角を占める。2列目に、渡辺一馬、高橋巧、津田拓也、3列目に加賀山就臣、秋吉耕佑、清成龍一が並んだ。
20周で争われた決勝。路面温度は、このレースウイークで一番上がったが、それでも43度。気温は、26度と、それほど上がっていなかったが、日差しは強く暑い一日となっていた。
ホールショットを奪ったのは、スタートを得意としている加賀山だった。3列目から一気にトップに立ち、中須賀、渡辺一樹、野左根、渡辺一馬、秋吉、津田拓也、高橋巧、清成、生形秀之、水野涼、高橋裕紀、日浦大治朗と続いて行く。2コーナーから3コーナーで渡辺一樹が中須賀をかわし2番手に浮上。加賀山は、そのままオープニングラップを制し、レースをリードして行く。そのテールをマークしていた渡辺一樹は、3周目の1コーナーで加賀山をかわしトップに浮上する。加賀山のペースが上がらないのを見た中須賀は、最終コーナーで2番手に浮上し、渡辺一樹を追う。これに野左根、高橋巧、渡辺一馬も続き、加賀山はポジションを落として行く。トップ争いは、渡辺一樹、中須賀、野左根の三つ巴のバトルとなり、やや間隔を空けて高橋巧と渡辺一馬が続く。中須賀が様子を見ていると、7周目の1コーナーで野左根が中須賀のインを突き2番手に浮上する。野左根は、この勢いのまま、渡辺一樹のテールを捕らえると、9周目の1コーナーでトップに浮上する。渡辺一樹も意地を見せ3コーナーで抜き返すが、第2ヘアピンで再び野左根が前に出て行く。これに中須賀も続き、14コーナーで渡辺一樹のインに入り2番手に浮上。トップ3がバトルをしている間に、高橋巧と渡辺一馬も追いつき、一時は、5台がトップグループを形成していた。しかし、野左根のペースについて行けたのは、中須賀と高橋巧のみで三つ巴のバトルに。渡辺一樹と渡辺一馬が4番手争いを繰り広げ、その後方には、津田が迫って来る。
トップ争いが動いたのは、15周目だった。野左根に対してチャージをかける中須賀は、ファイナルコーナースタンド前でインに入りトップに浮上。意表をつかれた野左根は動揺をかくせなかったが、スパートをかけた中須賀に対し、必死に食らいついて行く。ここで高橋巧も野左根をかわして行きたいところだったが、余力はなかった。レースをコントロールした中須賀は、真っ先にチェッカーフラッグを受け今シーズン8勝目をマーク! タイトル奪還に、また一歩近づいた。
野左根は、1秒151差の2位となり、ヤマハファクトリーが2戦連続の1-2フィニッシュ。高橋巧は、3位でゴールした。4位争いは、渡辺一樹が制し、5位に渡辺一馬と続いた。その後方にいた津田は、19周目の1コーナーでオーバーランしグラベルに出てしまい11位でゴール。6位争いとなった加賀山VS秋吉の戦いは、加賀山が制し、秋吉が7位。水野涼が8位、前田恵助の代役として出場したアヌパブ・サームーンが9位でゴール。清成が10位となった。 |