レースウイークは、湿度が低く爽やかな3日間となったが、その中では、決勝日が一番暑くなり路面温度も上昇。スーパーフォーミュラやF3の走行した後と言うこともあり、路面コンディションは大きく変わっていた。
好スタートを見せたのは、3番手グリッドからスタートした高橋巧。ホールショットを奪い、2番手に津田拓也、3番手にポールポジションの野左根航汰、渡辺一馬、中須賀克行、渡辺一樹、秋吉耕佑、高橋裕紀、ザクワン・ザイディと続いて2コーナーを立ち上がって行く。渡辺一樹が、ここで4番手に浮上するが、5コーナーのブレーキングで中須賀が前に出て行く。トップの高橋巧は、オープニングラップから飛ばし、2番手以下をやや引き離して2周目に入って行く。津田は、このペースについて行けず、これをかわしたい野左根も2コーナーで軽く津田と接触し、その間に、中須賀が3番手に浮上。さらに5コーナーで中須賀は、津田をかわして2番手に浮上する。その後方では、渡辺一樹が野左根をかわし4番手に浮上するが、S字コーナー進入で野左根が抜き返し前を追って行く。この時点で、トップの高橋巧と中須賀がテールtoノーズとなり、やや感覚を空けて津田、野左根、渡辺一樹、渡辺一馬、秋吉と続いていた。路面コンディションの違いに戸惑ったという野左根だったが、徐々にペースをつかむと、津田をかわして3番手に上がると、トップ争いに加わって行く。トップ争いは、高橋巧、中須賀、野左根の3台のバトルとなり、レース中盤に入って行く。
レースも折り返しを過ぎた14周目に野左根が動く。90度コーナーで中須賀のインを突き2番手に浮上。さらに15周目の5コーナーで高橋巧に仕掛けて行くが、ここではクロスラインとなる。続く130RからS字コーナーの進入で、再び仕掛けた野左根が、ついにトップに浮上する。この動きに呼応した中須賀は、16周目のS字コーナーの進入で高橋巧をかわし2番手に浮上。野左根の後方につけ、ペースを上げられないのを見ると、前に出て抑えるだけ抑えようと思ったと言う。中須賀は、17周目のS字コーナー進入で野左根をかわしトップに浮上。野左根も負けじと90度コーナーで抜き返すが、続く左高速コーナーで中須賀が前に出て行く。チームメイト同士の激しいバトルもここまでだった。中須賀は、痛む肩をかばいながら力走を見せトップでチェッカー。手負いの状態ながら今シーズン7勝目を挙げた。2位に野左根が続きヤマハファクトリーが1-2フィニッシュ。高橋巧は、悔しい3位となった。4位争いは、ヨシムラの2台が繰り広げていたが、レース終盤に津田が渡辺一樹を引き離してゴール。6位に渡辺一馬、7位に秋吉耕佑と単独で続き、8位には、モリワキ勢の追撃を抑え切った加賀山就臣が入った。以下、清成龍一、高橋裕紀と続いた。 |