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写真&レポート
 
小川友幸の勝利
同ポイントで黒山と並ぶ

最後の追い上げできず
黒山健一は2位

1ラップ目は良かった野崎
ミスの影響で3位
2017全日本トライアル選手権シリーズ第4戦中国大会

2017年全日本選手権第4戦は中国大会。今年の会場は、去年に引き続き鳥取県HIROスポーツ。天気予報では終日雨ということだったが、次第に予報が快方に向かい、なんと当日は1滴か2滴の雨に降られただけで、午後には快晴となり、ライディングにも観戦にも絶好のコンディションとなった。

国際A級スーパークラス

昨シーズンをもって全戦参加をいったん休止した加賀国光がガスガスに乗って登場。今回の参加は15名とにぎやかになった。セクションは12セクション、これを2ラップして、IASの上位10名のみ、SS(スペシャルセクション)をふたつトライするいつもの試合形式だ。

去年に引き続きの会場だが、回り方もセクションも変化を受けていて、新鮮な印象も感じられる設定。IASはレディースクラスのあと、国際A級の前にスタートした。

下見をした時点では、天気予報もあって、むずかしい過酷な戦いになると読まれていたのだが、当日のコンディションがよかったため、なかなか減点の少な目の大会となった。

1勝2敗と、九州大会で反撃を開始した小川友幸(ホンダ)は、第1で2点、第2で1点と細かい減点を重ねながらのスタートとなったが、ライバル、黒山健一(ヤマハ)はもう少し乱調が激しかった。第1セクションでは勢いよく岩を超えてセクションの杭にぶつかり、第2セクションでは三角岩を登り損ねて5点と、序盤にして6点を失った。序盤の2セクション、野崎史高(シェルコ)がゼロ、小川毅士(ベータ)、柴田暁(ヴェルティゴ)が1点であることを考えると、小川友幸、黒山とも、出遅れは否めない。

しかしその後、山の中での減点の取り合いとなると、上位陣の実力が光ってきた。1ラップ目、減点5をひとつだけにまとめたのはふたり。小川友幸と野崎だった。この二人が10点の同点で、クリーン数の差で野崎が1ラップ目のトップということになったが、この差はないに等しい。そして5点二つの黒山が14点で二人に続いて3位となった。小川毅士と柴田は、こちらも同点の22点。12セクションを終えると、上位3人との差が歴然となってしまった。

2ラップ目、トップ3は激戦の接戦だ。黒山を含め、3人の誰にも勝利のチャンスがある。最初につまずいたのは野崎だった。第2セクションで5点。ここは上位陣にはクリーンして当然のセクションだったから、これは痛かった。

5点なしで2ラップ目を走りきったのは小川友幸だった。第4で3点、第7で2点など、減点はあるものの、やはり5点のあるなしは結果を大きく左右する。

追い上げたい黒山は、しかし第7の丸太のステアで失敗、5点を加えてしまった。小川友幸を逆転するどころか、逆に1点差を明けられて2ラップを終了している。ただし、1ラップ目に2位だった野崎が、これもいわばクリーンセクションの第10セクションで5点となったため、2ラップを終えたところでは黒山が2位に浮上していた。

残るはふたつ用意されたSS(スペシャル・セクション)。ここまで、トップは小川友幸で16点、2位黒山は21点、3位野崎が24点。計算上は、野崎までに勝利のチャンスがある。4位小川毅士は38点、5位柴田は49点だから、ここには逆転の要素はない。勝負の興味はトップ3の戦いに絞られた。

SS第1は、大岩の沢を登っていくもので、3点で抜けるライダーはいて、あるいはトップはクリーンも可能なのではないかと思われた。実際、野崎にしろ黒山にしろ、逆転を企てればここをクリーンするのは必須だったのだが、3点より減点を減らすとなるとこれがなかなかむずかしかった。

それでもトップ3の走りは素晴らしかった。まず野崎が2点。3点と2点は1点差だが、2点はたった2回しか足をついていないということでもある。そのあとにトライする黒山にすれば、小川友幸を逆転しようと思えばクリーンしかないが、そこに勝負をかけて5点になれば、SS第1にして野崎に並ばれてしまうということを意味する。 はたして黒山は、セクション中盤から終盤まではクリーンで走り抜け、しかし終盤のとがった岩でライディングが乱れた際には躊躇なく足を出してマシンをコントロールした。2点。勝利は遠のいたが、2位確保については確実性が増した。

最後にトライした小川友幸だったが、やはりクリーンはできず。それでも減点をたった1点におさめ、ライバルとの走りの差を見せつけた。この結果、SS第2を前に、小川と黒山の点差は6点に広がった。つまりSS第2で小川が5点となっても、もはや逆転はない。事実上、小川の勝利が決まった(もちろん、ゴールするまで優勝は決まらない)。

SS第2は吉良祐哉(ベータ)、野本佳章(ベータ)が1点で抜け、トップライダーの走りに期待が集まった。柴田が岩から岩へ飛び移ってポンポンとダニエルを決めて喝采を受け、小川毅士、野崎、黒山とクリーンが続き(これで、2位と3位の争いも決着した)、最後が小川友幸のトライ。

すでに勝利が決まっている小川は、SSに集まったお客さんの前で、とっておきの技を披露するつもりだったようだ。すでに柴田がダニエル技を披露しているので、それ以上のなにか。ところが大技を披露するには、さらに難度の高い走りをしなければいけない。そして、残念。岩から岩への飛び移りのポイントで失敗。最後の最後に、この日二つ目の5点をとってしまった小川だった。

しかし、もちろん勝利は小川のもの。これで黒山との対戦成績を2勝2敗とし、両者のランキングポイントは同点に。チャンピオン争いは、次戦北海道大会から、再び振り出しに戻って再開されることになる。

【小川友幸のコメント】

世界選手権前に腰を痛めていて、万全の状態とは言い難かったのですが、5点を最小限に抑えることができて、2連勝することができました。泊まったのが鳥取市内で、夜中にけっこう雨が降ったのですが、現地ではそれほど降らなかったようで、こんなに減点の少ない戦いになる予定ではなかったのですが、結果、5点が少なかったことが勝因となりました。これでタイトル争いも振り出しに戻ったので、北海道ではからだをしっかりなおして、またよい戦いをしたいと思います。

【黒山健一のコメント】

残念でした。マシンの仕様を変えて、それはとてもよい感触を得られていたのですが、やはりまだ慣れきっていない、その迷いが結果に出てしまいました。ただ、この仕様でこのマシンのベストが決まった感じなので、あとは慣れるだけ。今日の敗北は悔しいですが、次に向けて、楽しみなところもあります。ランキングは追いつかれましたが、残り3戦、全部勝ちにいきます。

【野崎史高のコメント】

トップ争いはしていたし、チャンスはあったと思うのですが、2ラップ目にポカミスのような5点が二つあって、それで勝負が決まってしまいました。ああいうミスをしているようでは、やはり勝利は巡ってきません。4位以下とはずいぶん点差も開いたので、トップ争いができるというところはきちんと見せられたかなと思います。

平田兄弟の弟
貴裕が初勝利
優勝した平田貴裕(左)
2位本多(中央)3位氏川(右)

国際A級

一番最後のグループでのスタートとなった国際A級クラス。このスタート順になってから(参加台数が多いことが最大の要因だが)持ち時間との戦いに苦しむライダーが増えている。結果を見ても、タイムオーバー減点のついたライダーが多く(減点なしのライダーも、もちろん多い)、表彰台の3人はいずれも1点から3点のタイムオーバー減点を背負っての勝負となっていた。

IASでの武者修行を経験してきた永久保恭平(ベータ)、第1戦優勝の本多元治(ホンダ)、前回初優勝を果たした氏川政哉(ガスガス)らのトップ争いを尻目に、1ラップも2ラップ目も着実に減点をまとめて初優勝したのは、平田貴裕(スコルパ)だった。上位入賞の常連となり、初勝利はいつかと期待されていたところでの勝利だった。毎回、兄の平田雅裕(スコルパ)と接戦を演じているが、初勝利はひと足早く弟のものとなった。

今シーズン2回目の出場となった本多元治が2位、ランキングトップの氏川政哉は3位となった。平田の優勝で、氏川のポイントリードはわずか1点となっている。

【平田貴裕のコメント】

調子は悪くなかったです。思い通りに走れていた感じはありました。足をつくところはついて、クリーンをしなければいけないところはクリーンしてと。優勝争いをしているのは知らないままゴールしました。目の前のセクションを走るだけです。初優勝はうれしいですけど、ランキングを維持していければいいなと思って走っているので、その結果が優勝でした。

 


全日本IBクラス初勝利
長崎の坂井柚稀

優勝した坂井(左)
2位塚本(中央)3位倉持(右)

 

国際B級

前回の邉伶(スコルパ)に続いて、九州の若者が初勝利を果たした。同じ長崎の高校生の坂井柚稀(TRS)だ。

坂井は1ラップ目から快調。ただ、第3セクションでは2ラップともに5点になっていたので、優勝しているとは考えていなかったという。

前回優勝の邉は4位。ランキングでも、坂井3位、濱邊4位と、ふたりとも国際A級昇格圏内に入っている。

ランキングトップの山中悟史(ホンダ)は9位と今シーズン初めて表彰台から脱落している。

【坂井柚稀のコメント】

自分のペースで走れて、楽しいトライアルができました。北海道も参加できるので、またこんな感じの楽しいトライアルができるといいなと思います。でも、勝ってるなんて思っていませんでしたし、走っているときも、もっといい点数の人がいるんだろうなと思っていました。優勝していて、よかったです。


 

惜しくもオールクリーンならず
優勝の西村亜弥

今回も圧勝の西村(左)
2位小玉(中央)、3位小谷(右)

 



今年は4名参加が続いていたレディースクラス、今回は広島の稲垣和恵(シェルコ)が参戦して、久々に5名での戦いとなった。

チャンピオン西村亜弥(ベータ)は、10セクション2ラップのこの戦いを、オールクリーンするつもりで臨んでいた。ところが、1ラップ目は1点が二つで2点。気を取り直して、2ラップ目にラップオールクリーンを目指し、最終セクションまではオールクリーン。ところが最終12セクションでぽろりと足が出て、1ラップ目も2ラップ目もオールクリーンはできずに終わった。

もちろん試合の方は、2位以下に大差をつけての大勝利。2位は、小玉絵里加(ホンダ)が今シーズン初めて小谷芙佐子(スコルパ)を破って入賞している。小谷は小玉に2点差で3位。

4位争いは、寺田智恵子(シェルコ)が、去年のライバルの稲垣に大差をつけてゲットした。参戦を続けてきた寺田の成長の証しかもしれない。

【西村亜弥のコメント】

オールクリーンできなかったのが、とにかく悔しいです。今日は渋滞もあって時間もぎりぎりだったのですが、目標が達成できなかったのが心残りです。連勝は続いていますが、記録や勝負より、今はただただ、トライアルがもっとうまくなりたいと思っています。