雨の降りは弱まったもののターマックに散らばる泥の量は更に増えていて滑り具合が不安定な難しい路面状況の中で鋭いスタート・ダッシュをみせた佐合だったが、ダートへの進入で外側から加速してきた森田にHEAT1と同じ箇所で先行されてしまう。
この競り合いの隙を突いて池田も佐合をパスしてトップの森田を追うが、続く第2ダートから高速コーナーまで圧倒的なスピードで抜ける佐合は池田と森田を次々にパスして再びトップへと浮上する。
2位の森田を引き離して差を広げた佐合だったが、LAP3第2ダートの進入でスリップダウン。
この転倒で森田に抜き返された佐合は更にジャンプ・スタートの判定が下されていてオフィシャルからピットロードへ誘導されて60秒のピット・ストップが課せられる事となった。
路面状況の悪化した二箇所の特設ダートセクションの先でピットロードからコースに復帰するレイアウトだった事で、実質的な停止時間は多少短くなったとはいえ、このペナルティで佐合がトップに返り咲く事はほぼ不可能と誰もが思った。
トップを走る森田はダートでの転倒によってアドバンテージを大きく失い、高速コーナーで三苫にかわされて2位にポジションを落とし、トップに入れ替わった三苫もダートでの転倒で再び森田にトップを奪い返される。
このわずか数LAPの間のトップ争いの背後に、ピットスタートから無転倒で追い上げてきた佐合が迫っていた。
そして、ラスト2LAPまでに三苫に続いて森田までも高速コーナーであっさりとパスした佐合がトップを奪いチャンピオン・ゼッケンの意地を見せつける。
ターマックの高速コーナーで引き離される森田はラストLAP最終コーナーから第1ダートの進入で再び佐合をパスしてトップを奪い返し、HEAT1の再現なるかと思われたが、その後の高速コーナーで佐合を抑えきる事は叶わずに2位でHEAT2を終えた。
ピットストップからの劇的な追走でトップを獲った佐合は滅多に見せないガッツポーズで両手を高く上げてフィニッシュ・ラインを通過してチーム員の祝福に包まれた。
3位には三苫、4位池田、5位金児RYUTA、そして6位にはルーキー#17天野 拳がプロクラス挑戦1年目にして初の入賞となった。
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両ヒートで激しい競り合いを演じた谷田部と五十住。HEAT1ではレース終盤に追い上げてきた金児RYUTAが加わり三つ巴の3位争いに |
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HEAT2、激しい展開のレースを闘い終えて喜びのシャンパンファイトに興じるトップ3 |
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